本文へジャンプ

判例詳細

一覧へ戻る

兵庫「生存権裁判」訴訟

生存権裁判とは

「生存権裁判」とは、現在、青森・京都・秋田・新潟・東京・北九州・広島・兵庫の8地裁で、100名を超える原告が、憲法25条で定める「健康で文化的な最低限度の生活」を訴えている訴訟で、「健康で文化的な最低限度の生活」を正面から問う裁判となります。  この裁判で問題となっているのは、生活保護の「老齢加算」が廃止されたことにあります。「老齢加算」とは、1960年4月から、高齢者(原則として70歳以上)に対して高齢のために必要となる特別の食料費・光熱費・被服費・保健衛生費等を支給する特別基準枠のことです。

老齢加算の廃止

しかし、厚生労働省は、2003年12月に、突如、40年以上続いていた老齢加算を廃止することを決め、2004年から2006年にかけて段階的に廃止しました。兵庫県の原告についてみると、それまで93,850円あった受給額が、75,770円となるなど、軒並み、ほぼ20%の支給減となりました。

各方面から注目を集めている裁判

5月16日には、神戸地裁まで原告団8名・弁護団7名に加え、支援者の方々の約150名ほどがデモ行進をして提訴し、提訴後の集会にも、120名もの多くの方々が出席するなど、兵庫県の各方面から注目を集めている裁判である様子が当日のマスコミの報道でも紹介されました。  高齢者の「健康で文化的な最低限度の生活」を決める生活保護の裁判は、貯蓄残高ゼロ世帯が23.8%、国民保険料の滞納世帯が18,87%、非正規労働者が32.6%に上ると言われる状況の中で、「健康で文化的な最低限度の生活」の内容は多くの社会保障のあり方に関係することから、多くの国民にとっても非常に意味のある裁判です。
文責:生存権裁判弁護団事務局長 吉田 維一

↑このページのトップへ