HISTORY
事務所開設以来、私達の変わらない願いは"社会的公正"が実現される社会です。
神戸合同法律事務所は、1966年4月に田中唯文(故人)、堀田貢(故人)、宮崎定邦の3人の弁護士によって開設されました。
法律事務の処理のみならず人権擁護や平和と民主主義を守り発展させ、憲法を暮らしに生かす活動に法律専門家として寄与するため、協力して事務所を運営する兵庫県で最初の共同形態の法律事務所でした。
さまざまな権利にかかわる運動の発展を受け、事務所のメンバーは、生存権に基づき年金制度の改革を求めた「堀木訴訟」と、その裁判を支援し社会保障を求める運動、「国道43号線公害規制訴訟」など公害・薬害訴訟と公害・薬害規制の運動、サラ金・クレジットなどの消費者問題、三菱重工業の「難聴・振動病裁判」など労災職業病裁判、「黄金栄一家国外退去事件」などの在日外国人の権利擁護の活動、部落開放同盟などによる暴力的教育行政介入により引き起こされた「八鹿高校事件」などの被害者救済と責任追及の活動、労働者の権利問題、引き続き「刑事弾圧事件」など兵庫県に生起した多くの権利問題に取り組みました。
80年代は公害巻き返しの動きや、革新自治体の相次ぐ崩壊など権利や民主主義の運動は、困難な一進一退の時代となりました。
しかし、それにひるむことなく「スモン訴訟」の和解、国・公団の道路管理の違法を認めた「国道43号線公害規制訴訟」、そして三菱重工業の「難聴・振動病裁判」、黄金栄一家残留確保など、これまでの困難な活動が次々に成果をあげ、空前の規模の「尼崎大気汚染公害裁判」の提訴の実現にも寄与しました。
90年代に入り、リゾート法による国土の荒廃、バブルによる地上げと土地や賃料の高騰、相続、破産、豊田商事・霊感商法などの悪徳商法、サラ金・クレジット破産の急増、バブル崩壊とリストラと称する中高年労働者の首切りなど、国民・市民の生活に危機が迫るなか、日弁連を中心とする弁護士会の人権擁護のための具体的な活動が求められる反面、規制緩和を口実にした弁護士会の人権擁護活動に対する攻撃が高まりました。
2000年代に入り、事務所では、さらに新しい弁護士を加え、国民・市民の苦難に正面から対峙し、アイフルなど高利金融による被害者救済活動などに力を入れ、2001年ニューヨーク同時多発テロ後、にわかに強まった憲法を変え海外で戦争が行えるようにしようという最悪の動きにも、憲法9条の会や弁護士会での憲法問題の活動にも積極的にかかわってきました。
東日本大震災による原発事故、未公開株、社債にまつわる詐欺事件、過労やいじめによる自殺、茶のしずく石鹸による被害、神戸市、西宮市、兵庫県による借上復興住宅問題など、当事務所が依頼者の方々に求められてきた事件は、専門的知識や経験が求められる分野ばかりです。
事務所では、10人の弁護士のそれぞれが研鑽し業務に当たり、日々の業務を通じ、それぞれの弁護士が、相互の知識・経験を共有する関係も構築しています。
これからも神戸合同法律事務所は、依頼者の方々からの専門的な相談・依頼に応えられるよう、成長していくとともに、神戸合同法律事務所が個々の弁護士や事務局の専有物ではなく、人権や民主主義を守る活動を支える共有財産であることを肝に銘じ、新たな飛躍を目指して奮闘する決意です。
1966 | 田中唯文(故人)、堀田貢(故人)・宮崎定邦が事務所を創立する 事務所に青法協事務局と憲法会議事務局を置く |
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1967 | 堀田貢弁護士が神戸弁護士会副会長に就任する |
1974 | 宮崎定邦弁護士が神戸弁護士会副会長に就任する |
1975 | 事務所を神戸コーポラスに移転する |
1976 | 神戸合同ひまわりの会を結成する |
1983 | 前田修弁護士(故人)が神戸弁護士会副会長に就任する |
1988 | ホームローヤー制度を創設する |
1989 | 木村治子弁護士が神戸弁護士会副会長に就任する |
1991 | 宮崎定邦弁護士が神戸弁護士会会長に就任する |
1992 | 高橋敬弁護士が神戸弁護士会副会長に就任する |
1993 | 田中秀雄弁護士(故人)が神戸弁護士会副会長に就任する |
1994 | 吉井正明弁護士が神戸弁護士会副会長に就任する 事務所を神戸ハーバーランドセンタービルに移転する |
2004 | 松山秀樹弁護士が兵庫県弁護士会副会長に就任する |
2007 | 事務所が近畿生活保護支援法律家ネットワークの相談窓口となる |
2011 | 辰巳裕規弁護士が兵庫県弁護士会副会長に就任する |
2021 | 吉田維一弁護士が兵庫県弁護士会副会長に就任する |
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